金曜日, 4月 27, 2018

福島南相馬、小高区のボランティア 再び

快晴の朝、福島県南相馬市の小高区。

ここ南相馬市ボランティア活動センターに早朝着きました。

ここはボランティアに必要な機材すべてがそろっています。

スコップ、チェーンソー、刈り払い機(通称草刈り機)、樹木粉砕機、ユンボ付きトラック、作業用の軽トラ・・・。ここに足りないものはただ一つ、マンパワーです。

そのマンパワーになるべく、ヘルメットを被り、南相馬市ボランティア活動センターのビブスを着用し、踏み抜き防止プレートが底に入った長靴を履き、日焼け止めクリームを塗り、準備はできました。





ボランティア活動センターとは、ボランティアをしたい!という人と、「お手伝いください」という地元のニーズをマッチングする場所です。

ですから、活動の主体はあくまでも自分自身。誰かに頼まれてやるとか、誰かがやってくれということではなく、自分の「何かお手伝いをしたい」という自分の意思をかなえてくれるのがボランティア活動センターです。

この通称ボラセンと呼ばれる組織は、阪神淡路大震災を教訓に、政府が各地方自治体の社会福祉協議会に何か事が起こった時に組織だったものを作れ、という号令の下に組織化され、非常事態にこの社協が立ち上げの義務を負います。

それが功を奏したのが、東日本大震災です。

阪神淡路大震災で経験を積んだボランティアの猛者が、ボラセンの立ち上げなど経験のない被災地に進んで乗り込んで、その立ち上げを助け、時として運営に加わり、自らもボランティアとして汗を流し、被災地を支援してきました。

私も東日本大震災を契機にボランティアに目覚め、宮城、岩手と現場を手掛けて、いまは福島を支援しています。


昨日は、午前中は個人宅の伐採後の処理に汗を流し、午後は個人宅のがれき撤去と、周囲の雑草の除去を行いました。

午後の作業終了時には、軽トラ2台分、満載の雑草が荷台に積み込まれました。



希望の牧場


嬉しいことに、この除草の草を牛たちが食べてくれます。これぞエコシステム(循環システム)。

実はこの牧場にいる牛たちは、存在してはいけない牛、殺すように政府から命令された牛、この世には存在を許されなかった牛たちです。なぜならこの牛たちのいる場所は福島原発の近くにあるからです。

それが希望の牧場・ふくしまです。 https://blog.goo.ne.jp/kibouno-bokujyou

牧場主にとって飼っている牛を自らの手で抹殺することの辛さは、当事者でなくても想像できます。ましてや、全く自分たちには責任のないこと、そして国家権力がその力でねじ伏せようとする圧力に、この牧場主は負けませんでした。

いまやここにいる牛たちは、日本の外から注目を浴びています。それは原発事故後に家畜たちがどういう影響を受けたか、そしていまどうしているかという生きた記録だからです。




自分たちの恥を消そうとした人たち、それは人間として自然の行為です。残念ながら、それを国がやろうとした。これはいけません。失敗を糧とできるのが人間の素晴らしいところです。

自然は、淘汰というシステムでこれを行いますが、自然の一部である人間は「意志」があるゆえに自然に抗ってきました。

2011年の東日本大震災での失敗、東京電力の福島原発での予想外と言い切っていた「予想していた」地震に対処していなかったこと、地震が起こり津波が襲い、その対処方法に多くの問題を残してしまった政府と行政、その被害を一身に受ける地域の住民。

それらをボランティアに携わる中で、何が、どうして、どうなった、という事実を自分の経験の中で理解してきました。


牛たちの食べる姿が、ただ嬉しい


刈り取った家の周りの草は、この「希望の牧場」という場所に運びました。

遠巻きに恐る恐るこちらを眺める牛たち。牧場沿いの作業道から軽トラでボラ仲間と刈り取って来た草を投げます。

一頭の牛がやって来ました。躊躇しながら、少しずつ近づいてきます。

くんくんと匂いを嗅いで、そして一口食べました。そのあとは、貪るように。

軽トラを連ねて、少し先まで移動し、場所を変えて「餌」を投げ込みます。

どんどん牛たちが集まって来ました。

やがてそれは争うように、「餌」に群がります。

こうして、民家の周囲の厄介者は牛たちのご馳走になりました。

これを眺めて、わたしは、ただただ、うれしかった。牛たちに救われた気がしました。




人間は自然の一部というシンプルな事実


このポストを読まれて、そんな放射能に汚染されているかもしれない厄介者を、生き物に与えていいのかと疑問を持たれる人もいらっしゃるでしょう。それはごもっともだと思います。私自身が初めはそう思ったからです。

人間は自然の一部です。そこから逃れて勝手なことをやることはできません。尊大になって、自然をコントロールすることは無理な相談です。

自然の循環システム、エコシステムの中に人間の生活はあります。政治も、経済も、お金の流れすらも自然の循環システムの一部です。

循環システムですから、何か大きな変化があればそれを修復する、揺り戻す動きが自然に発生します。エゴにまみれた経済活動、政治活動、そして日常の生活すらも、最終的には自然の動きの中で淘汰されます。

人間以外の生き物は、絶滅という自然の知恵、流れで自然界から消え去り、その代わりに他の種が自然の中での存在を許されてきました。

原発というような、人類の存在を揺るがすような強大なパワーの使い方を誤った時、自然は容赦ありません。その種を絶滅することなど自然にとって躊躇はありません。

牛たちが草をはむ姿を眺めながら、自分がその自然の一部であることを嬉しく思います。

そして、ボランティアとしてそれに携わること、その場を与えてくれる人たちがいることに感謝します。


ではでは@三河屋





南相馬市ボランティア活動センター


   所在地: 〒979-2124 福島県南相馬市小高区本町2-99-3 
                    (2017年4月1日に同所へ移転しました)
    電 話: 0244-26-8934 (受付時間 9:00~17:30)
   携帯電話: 090-6046-5976 (センター長 松本光雄)(受付時間 9:00~18:00)
   FAX: 0244-26-8935
   公式ブログ: http://ameblo.jp/v-home-net
   Twitter: https://twitter.com/V_HomE_NeT




参考

三河屋幾朗ってどんなヒト?
ダブルインカムからシングルインカムへ
ダブルインカムからシングルインカムへ その2
快感:社会の鎧を脱ぐ
3時ラー なるもの
シュフばんざい: House-husband
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3 件のコメント:

  1. おはようございます、三河屋さま!

    福島でボランティア活動に励んでいらっしゃるとのこと、素晴らしい! 

    今朝、FBで活動中ということを知り早速こちらへお邪魔してみました。 一方でこうしてボランティア活動をしていらっしゃる方がいるというのに私はただひたすら自分だけのため、自分を楽しませ満足させるためだけに生きている今の生活を顧みて複雑な思いです。

    と、ここまで書きましたがこれからちょっとウオーキングに出かけて自分の健康維持と趣味を楽しんできます。 《三河屋さんがヴォランティア活動されている間、私は呑気に約2時間・10kmの自己ヴォランティア活動してきました》

    ということで私はまだヴォランティア活動についてよく理解できていません。 ただヴォランティアという名のもとで海外で日本語教師活動をしています。 でもこれは飽くまでも自分が楽しいからやってるだけのことです。 実態は海外の生徒さんの方が私のためにヴォランティア生徒活動してくれているのではないかと思ったりしています。 彼らのお蔭で私は楽しませて頂いているのですから。  こんな呑気なことを言うと三河屋さんに怒られそう!  ごめんなさい!

    今日も呑気な傘張り素浪人



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  2. 赤貧素浪人へそ曲がり之介 さんへ

    コメントありがとうございます。
    まずはご自身のため、これに尽きると思います。健康であれば何でもできますし、それにコストが掛かりません。健康を保つためにも、自分を満足させる、これ第一でOKですし、私もそうしています。

    ボランティアは何のためにやるのか、よくそういう問いかけがあります。私にとってその答えは「自分のためにやる」です。ボランティアは自分を無償提供して、相手に寄りそう行為です。人間の脳が一番喜ぶこと、それは人から感謝されることだと本で読みました。なるほど、ボランティアをやると気持ちがよくなるのは、そういう理由なのだと腑に落ちました。

    ボランティアとして海外で日本語教師をやってらっしゃるとのこと。やはり自分が楽しいからですね。

    これからも健康、自己ボランティア、海外向けボランティアに呑気に頑張って、その楽しみ方を他の人にもシェア(広げて)いって下さい。

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  3. 三河屋さま、

    ありがとうございました、ちょっと腑に落ちました。 初めて私のボランティア活動の意味付けが出来た気がします。 『先ずは自分のため』でいいのですね。 そして感謝されることで自分の脳が喜ぶ... 納得! 自分に出来るそうした活動をすればよいのですね。

    さあ、今日もいくつかのボランティア活動をすることになりそうです。 私の脳が大喜びする予定が二つあります。 午前中インドネシア語のレッスンの日です。 そして午後はイタリア映画祭に友人と出かける予定です。 きっとインドネシア語の先生も映画に一緒に行くイギリス人の友人も喜んでくれるからこれも今日の私のボランティア活動です。
     
    It's gonna be another busy daaaaaay!!

    三河屋さんはホントのボランティア活動で汗を流しているというのに、大変失礼しました。


    呑気な赤貧素浪人

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