痛ましい事故が起きました。大津市の交差点で2019年5月8日、保育園児の列に車が突っ込み、2人の園児が亡くなりました。交差点で衝突した車の一方が、歩道に乗り上げて、園児の列に突っ込み、フェンスで止まりました。園児はその下敷きになりました。
ニュース映像は見るに堪えないものでした。なぜこんな事故が起こるのか。
ハフィントンポストジャパンが #保育士さんありがとう のキャンペーンを始めました。
#保育士さんありがとう 大津の事故を受け、ネットで励ましの声 「本当に慰められる思い」と保育現場の声
保育士の妻に聞くと、園外保育はことのほか気を遣っているとのこと。保護者からは園外保育の要望が多く、保育園の評価機関でも「もっと園外保育を」と外散歩を求める意見が寄せられるのだそうです。その要望に保育士さんたちは一生懸命応えています。それはどの保育園でも同じでしょう。小さいけど、命を預かっているのです。
安全対策講じていた保育園「どうやって身を守ればいいのか」 大津園児死傷事故
そんな中での事故は、あまりに痛ましく、心が引き裂かれる気がします。
待機児童という名の強烈なプレッシャーの犠牲者になって、妻から聞く保育の現場は酷いものです。保育ではなく「保護者対応」という名の保護者への事実上の「教育」に時間が割かれます。
世の中が世知辛くなり生きづらくなっているうえに、家族の形態も多様化しています。江東区という土地柄、かなり複雑な家庭もあるそうです。児童手当はシングルマザーの方が有利なので、書類上離婚して同居している例などは珍しくないと言います。道理の通らない保護者に汲々とします。ベテラン保育士の妻の帰宅時間はどんどん遅くなり、労働時間は年々増える一方です。
前回は江東区へ公開質問状を送ったところまででした。(前回ブログはこちらへ)
今回は江東区からの公式回答を公開します。
休みが取れない保育士さんの待遇改善を、切に希望してこのブログを送ります。これは決して江東区を攻撃しているわけではありません。共にアイディアを出し合って、解決策を出す会話の起点にしたいのです。また、広くご意見を頂きたいと思います。文末にはコメント欄を用意していますので、どうぞお寄せください。
では江東区からの回答の全文、お読みください。(名前は伏せさせて頂きます)
区政に対するご意見ありがとうございます。
先にいただいたご意見につきまして、保育課あてにいただきましたが、職員
に対する年次有給休暇取得に関しての内容ですので、職員課よりご回答させて
いただきます。
江東区では職員の年次有給休暇の年間取得目標を 18 日以上としており、休暇
を取得しやすい職場の雰囲気づくりや、事務分担の工夫等を行うよう、管理監
督者や職員に周知し、計画的な休暇の取得を呼びかけております。しかしなが
ら、業務の状況や職場の体制によっては目標達成できていない職場もあり、早
急に解決すべき課題の一つと捉えているところです。
職員のワークライフバランスを促進するためにも、年次有給休暇年間 18 日以
上の取得に向け、より一層、管理監督者への働きかけ(休暇を取得しやすい職
場の雰囲気づくり)を行うとともに、全庁的に職員に対して計画的な休暇の取
得を促してまいります。
なお、改正労働基準法の中で規定されている、「年次有給休暇の取得義務化」
については、地方公務員は対象外となっており、罰則の適用はありませんが、
長時間労働の是正に向けて本区においても働き方改革を進めてまいります。
お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
さて、貴方ならこの文面を読んで、何を感じますか?どういう行動を起こしますか?
『江東区では職員の年次有給休暇の年間取得目標を 18 日以上としており』とあります。
ニュース映像は見るに堪えないものでした。なぜこんな事故が起こるのか。
ハフィントンポストジャパンが #保育士さんありがとう のキャンペーンを始めました。
#保育士さんありがとう 大津の事故を受け、ネットで励ましの声 「本当に慰められる思い」と保育現場の声
保育士の妻に聞くと、園外保育はことのほか気を遣っているとのこと。保護者からは園外保育の要望が多く、保育園の評価機関でも「もっと園外保育を」と外散歩を求める意見が寄せられるのだそうです。その要望に保育士さんたちは一生懸命応えています。それはどの保育園でも同じでしょう。小さいけど、命を預かっているのです。
安全対策講じていた保育園「どうやって身を守ればいいのか」 大津園児死傷事故
そんな中での事故は、あまりに痛ましく、心が引き裂かれる気がします。
待機児童という名の強烈なプレッシャーの犠牲者になって、妻から聞く保育の現場は酷いものです。保育ではなく「保護者対応」という名の保護者への事実上の「教育」に時間が割かれます。
世の中が世知辛くなり生きづらくなっているうえに、家族の形態も多様化しています。江東区という土地柄、かなり複雑な家庭もあるそうです。児童手当はシングルマザーの方が有利なので、書類上離婚して同居している例などは珍しくないと言います。道理の通らない保護者に汲々とします。ベテラン保育士の妻の帰宅時間はどんどん遅くなり、労働時間は年々増える一方です。
前回は江東区へ公開質問状を送ったところまででした。(前回ブログはこちらへ)
今回は江東区からの公式回答を公開します。
休みが取れない保育士さんの待遇改善を、切に希望してこのブログを送ります。これは決して江東区を攻撃しているわけではありません。共にアイディアを出し合って、解決策を出す会話の起点にしたいのです。また、広くご意見を頂きたいと思います。文末にはコメント欄を用意していますので、どうぞお寄せください。
では江東区からの回答の全文、お読みください。(名前は伏せさせて頂きます)
* * * ここから * * *
30江総職第5017号
平成31年3月22日
****** 様
江東区
総務部職員課長
****
4月からの江東区職員保育士の有給休暇取得に関して(回答)
先にいただいたご意見につきまして、保育課あてにいただきましたが、職員
に対する年次有給休暇取得に関しての内容ですので、職員課よりご回答させて
いただきます。
記
江東区では職員の年次有給休暇の年間取得目標を 18 日以上としており、休暇
を取得しやすい職場の雰囲気づくりや、事務分担の工夫等を行うよう、管理監
督者や職員に周知し、計画的な休暇の取得を呼びかけております。しかしなが
ら、業務の状況や職場の体制によっては目標達成できていない職場もあり、早
急に解決すべき課題の一つと捉えているところです。
職員のワークライフバランスを促進するためにも、年次有給休暇年間 18 日以
上の取得に向け、より一層、管理監督者への働きかけ(休暇を取得しやすい職
場の雰囲気づくり)を行うとともに、全庁的に職員に対して計画的な休暇の取
得を促してまいります。
なお、改正労働基準法の中で規定されている、「年次有給休暇の取得義務化」
については、地方公務員は対象外となっており、罰則の適用はありませんが、
長時間労働の是正に向けて本区においても働き方改革を進めてまいります。
お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
職員課人事係
担当 ***
電話 03-3647-5481
* * * ここまで * * *
さて、貴方ならこの文面を読んで、何を感じますか?どういう行動を起こしますか?
『江東区では職員の年次有給休暇の年間取得目標を 18 日以上としており』とあります。
では私の妻はどうか?
健康がすぐれなくて休むことがあったかもしれませんが、1週間はおろか、数日の有給休暇さえ覚えがありません。
私の休みは自由なので、いつも「年休を取れ、取れ」というのですが、職員が休むとなると、そのクラスはやっていけません。しかし、そんなはずはないはずです。
通常の企業なら、1人年間18日の休日を取得すると決まったのなら、凡その年間休日取得計画を全職員から提出させ、それに従ってマネージャは業務計画を立てます。
足らないリソースを確保するのがマネージャの仕事ですから(この場合は保育課の課長がその任だと思います)、マネージャが有給休暇の管理をします。10人の保育士がいる保育園なら180日の有給休暇計画を管理しているはずです。
断っておきますが、園長は有給休暇などで人手を必要とする際のリソース管理をすることは出来ません。園長は会社で言えば係長職のようなので人的リソースを動かすような人事権はありません。私がその事実を知った時、私は驚きました。園長に人事権は無いのです。人的リソースを管理する権利は無いのです。信じられない。
では、さぞや役所にいる保育課の課長さんは、現場を度々訪れ、つぶさに業務を観察し、どのように業務が行われているか、有給休暇の取得は滞りなく行われているか、キチンと見てまわっていると信じたい。
私はモノづくりでエンジニアを生業にしてきた者です。日本、アメリカ、ヨーロッパの企業を経験しています。問題は現場に転がっています。やり方は日本であろうが、欧米であろうが変わりません。現場を自分の目で見て、現場の人に聞いて、現場の人と解決策を話し合って、現場と合意して、改善のための実行計画を遂行します。PDCAで知られる一連の改善工程は、常に回り続け職場改善は止まることはありません。
そのように現場主義で保育課が動いているとするのなら、物事がきちんと動いているはずです。まさか「お役所仕事」で園長たちを呼び出し、会議で話をさせるなどという鼻を括ったやり方で現場が動くと思っているはずはないと信じたいです。
このあと、保育課から回答を頂きました。
あまりに年次有給休暇の年間取得目標を 18 日以上と現実の乖離が激しいからです。
ここにその質問状を記します。
* * * ここから * * *
**さま
リプライをいただき、誠にありがとうございます。
さて、重ねて質問です。
今年度も終わろうとしています。妻の年休は一向に消化の方向に進んでおりません。
ご回答の中にありました下記の部分、
「そのため今年度より職員への周知や呼びかけのみだけではなく、事務分担の 軽減につながるような具体的な業務の見直しなど、園長会をとおして各園に指導しております。 保育園に勤務する職員の計画的な休暇取得促進に引き続き取り組んでまいり ます。」
につきまして、「具体的な業務の見直し」「園長をとおして各園に指導」とありますが、
ではその「具体的な業務の見直し」とは何か、「各園に指導」とはどのような指導なのか教えてください。
今年度は終わろうとしています。当然、上記取り組みは完了し組織内での総括は完了されていると思いますので、その文章を開示いただくか、要約をリプライにてお寄せください。
その内容が「18日以上の年休取得」につながっているはずですから、努々意味のないお題目ではないと信じております。
今後は各園長様にもヒアリングさせていただき、そちらでの「指導」と齟齬はないかを確認させていただきたいと思っております。
また、監督官庁である厚労省にも事の次第は送付済みです。
厚労省からのの「指導」はどうなっていますか?
との質問に対する回答を待っている段階です。
今後も真摯なご対応を期待しますとともに、実行力のある現場対応を頂きたく、保育士を家族に持つ家長としてお願い申し上げます。
* * * ここまで * * *
このあと、保育課長から回答が届きました。
ではでは@三河屋幾朗
参考
そのためのリソースは確保されていないようです。
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