#本音で生きよう :ハフポスト主催の国際女性デーに寄せて

最近急に「女性」が喧しい。とても良いことだと思います。

つい最近も、ノーベル平和賞のマララさんが日本にやって来ました。

なんだか昔のウーマンリブの頃のような高まりを感じます。

過日、「本音で生きよう」をテーマにして国際女性デーに併せたHP協賛のハフィントンポスト主催のイベントに参加してきました。

シェアリングエコノミーを標榜して、自分自身をシェアすることに決めた私は、向こう3か月間、あらゆる機会を使って情報を自分にインプットする期間としました。

参考:『公共メンター』を「ボランティア」で開始しました






これからは女性の時代だ、ホントか?


今の時代、女性に対してある種の逆社会バイアスがかかっているように感じます。それは「これからは女性の時代だ」という掛け声です。

オトコ社会が行き詰まりを露呈して、経済発展に陰りが見えてきた10年前ほどから、これからは女の時代だ、オンナが主役だ、とばかりに女性の社会進出をある意味強制的に後押しして、女性を社会の最前線に置くかのような「錯覚」をオトコたちは画策しました。まるで隠れ蓑のように。

この機に乗じて「よし、わたしも!」と踏み出した女性たちは数知れず。しかし「ガラスの天井」や「保育園落ちた、日本死ね」と現実に直面した女性たちは絶望の中に煌めきを見つけようと必死です。

誤解を恐れずに言えば、私はこの「これからは女性の時代だ」は逆社会バイアスだと感じます。もちろん、女性の背中を押す側面もあると思います。しかし、背中を押されても困る人の方が多い気がします。それはなぜか。日本は完全と言っていい男社会だからです。

日本は女性にリーダーシップを持ってもらう社会になってない。コンセンサスもない。そして女性がリーダーシップをとるような教育をしていない。ここに行きつきます。家庭でも学校でも。お母さんが、お父さんがそう思っていない。ただ男女格差の例が次々に報道されるだけ。医学部入試問題しかり。

女の子は強くなったよね、女の子の方が最近は元気がイイよね、そんな言葉が聞こえてきます。では学校生活の中で女子が先頭切って旗振りするのが過半数を超えたのか?どうもそのようには見えません。



男性が高下駄を脱いでもらう番だ


同じくハフィントンポストで、津田大介氏が「この国には荒療治が必要だ」「男性優位は、医療もメディアも美術業界も…」と語っています、その理由が痛いほどわかります。

津田氏曰く、

「女性に下駄を履かせるんじゃない。男性がこれまで履いてきた高下駄を脱いでもらうんです」。

津田氏は更に重ねて、

「『差別をなくそう』というのは簡単だが、それだけで
は世の中は変わらない。具体的に行動を起こすことが大事で、今の自分はその決定権を握る立場にある。ジャーナリストでアートの門外漢である自分だからこそできること、業界にしがらみのない人間でなければできないことがあるんじゃないかと考えた」


「ジェンダーギャップの問題は女性の問題ではなく、構造を支配している男性の問題です。男性が変わらなければ変わらない。だから、変えるんです」
あいちトリエンナーレ2019に向けての津田さんのメッセージの一部ですが、硬直した日本の男社会の限界を壊したい、誰もやらないならおれがやる、という意気込みが伝わってきます。拍手喝采です。



女性を後押しする保育の現場は


保育環境について私はある意味セミプロです。妻が超ベテランの現役保育士だからです。帰宅に合わせて食事を用意する主夫が聴く、夕食時に話される生々しい保育の現場がそこにはあります。

子供を育てる前に親を育てなければいけない、そのための時間に割かれる「保護者対応」という特殊ワードで残業が積み上がり、帰宅が遅くなったことの謝罪を含めて、妻の口から吐き出されます。

 参考:江東区への手紙:ブラックは、もう止めましょう

子供を取り巻く家庭環境は複雑さを増しています。子供を見るより親の面倒を見なきゃいけない、そう嘆いています。家にいるより保育園にいた方が安全だし健全、そう妻は言います。保育園というと、子供と遊んでいるだけよね、なんて大大大勘違いしている人がいてタマゲます。

ネグレクト、偽装離婚、母子家庭、育児放棄、社会は病んでいます。それを受け止めている職業人が居ることも忘れないでいて頂きたいと切に希望します。



#本音で生きよう というメッセージ


さて、前置きはこれくらいにして、イベントの中身について記しましょう。

登壇は スノーピーク 副社長の山井梨沙さん、 シェアリングエコノミー伝道師の石山アンジュさん。

歯切れのいいトークにグイグイ引き込まれます。

創業60年の一部上場スノーピークの社長の娘にして副社長の山井さん。見た目は穏やか、目立たない、しかし口から出る言葉は壁に刺さっていきます。

のっけから、「1人の人を愛し続けるのは無理の『爆弾発言』」は、
拡張家族60人の石山アンジュさん。
テレビを捨てて、13歳からあえて情報を遮断してます、という山井梨沙さん。


様々なキーワードがありました。

「自分らしくを考えたことは無し」
「頭で想像していることは実現化する」
「何者になるかを目的にしない」
「インスピレーションは自分の外から来る」
「その時で会う人で世界は広がります」
「同じ志を持つ人を持つことの大切さ」
「軸を持って来るものの中を泳ぐ、そんな感じ」
「期待に応えてワクワクしよう」
「期待は自分が勝手に作り出したもの。それが分かれば怖くない」
「他人はそれほど期待していないの、実は」
「共感が繋がりを生む」
「個性は他人と共感するものであるべき」


(クリックすると拡大します)

銀座の数寄屋橋東急の、一番の眺めのカフェでこのイベントは開かれました。

山井さん、石山さん、どちらも肩の力が抜けたイイ感じでした。

あえて女性だからということを意識しない(つまり意識しているわけですが)そのカテゴライズから意図的にご自身を開放する生き方は、お二人に共通しているように感じました。

女性って、肝が据わるとシナヤカにしてシタタカだなあ。

そしてこの日のキーワードが出てきます。自分らしく生きるとは?

「本音を言うこと」

男一人、それもアラカンのオトコは私だけでした。上質のソファで、小気味よいお三方のお話を間近に聴けて、とても充実した1時間でした。


ではでは@三河屋幾朗


PS.
実は私は某世界最軽量ノートパソコンの製品開発エンジニアだったので、会場にあったHP Spectreという最新ノートPCには興味津々でした。つい開発者目線で厳しく吟味してしまいます。グッドデザイン100に選ばれただけのことはあり、その質感は群を抜きます。革張りのモデルは、その手触りのよさに持つ人に優越感を与えてくれるでしょう。Microsoft Surfaceと同様にアクティブペンと称するスタイラスペンも用意されています。180度開くYogaタイプは用途を限定しません。薄さを堅牢感も申し分ありません。残念なのが重量。これを女性に持たせるのは無理、1キロ未満じゃないと。私でも買いません。ちなみに私は800グラム未満のASUSの2in1を使って世界を遊んでいます。HPさん、頑張って。



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